故障

豆の歌を聴け

今日は大豆刈りです!

残りの大豆は60a。
ここは、新しく切り替わる種の圃場。
愛知県西部で作られている転作大豆は『フクユタカ』
豆腐用の大豆です。
このフクユタカの新しい品種は、簡単に言うと熟すのが遅い品種です。
通常のフクユタカ大豆が収穫適期になっても、この品種は青いまま。
大豆の収穫期は、小麦の播種時期と被るので、それをズラす目的もあるようですがーーー

我が社のように大豆を刈った後の圃場に小麦を作る農家とは、すこぶる相性の悪い大豆です。
なんたって、大豆を刈らない事には小麦が播けないんですから。
その大豆を収穫する時期が遅いんじゃ、小麦の播種も遅れ込んでしまいます。


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土曜日使っていた1号機は脱穀機の調子が悪かったので、イセキから直ってきた2号機を使います。
クローラも新品。砕けたローラーも新しくなりました。
これなら大丈夫でしょう。

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駄目でした!

2番処理道が詰まりまくり。掃除口でパンクしてます。

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見ると、やっぱり豆が青い!

大豆の茎が青すぎるんです!
くっそーー!これが新品種かよ!
本来なら12月に刈るくらいが丁度いいようです。でも小麦播種が控えているので待っていられません。

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2番のVベルトが焦げてしまいました。
こりゃ駄目だ…

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仕方ないので、1号機と入れ替えて来ましたが、これも詰まりまくり。
1号機は脱穀機がすぐ止まってしまいます。

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ちょうど会社にロータリーの修理に来ていたイセキの工場長に見てもらうと、脱穀機の動力の軸のベアリングが駄目になっていました。
砕けたベアリングのガタで、ベルトのテンションが逃げて脱穀機が止まってしまうようです。

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結局1号機は使い物にならず、2番処理道の詰まる2号機で刈ることになりました。

脱穀機や処理道の異変にすぐに気付けるように、窓を空けて刈ることにしました。
豆が脱穀される音や、ベルトの滑る臭いに留意します。

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トラブル続きではかどらず、30a1枚を刈るのに半日かかってしまいました。

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最後の30aを刈って、なんとか会社の大豆は終了

会社の倉庫に戻ると、1号機の燃料タンクが外されていました。
修理はベアリングの部品待ちになるそうです。

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半日で終わる予定だった豆刈りに、午後2時過ぎまでかかるていたらく。
残りの時間で、大豆あとの溝掘りをします。

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ポツポツと小雨が降ってきました。
予報では、雨は夜からだった筈。豆刈りがもう少し遅れ込んでいたら危ない所でした。


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4時半で、残りの溝掘りも完了。

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新品種の青い豆に苦しめられた1日でした。
無条件に良く乾く圃場を持っていれば、大豆→米→小麦→大豆と回せるそうです。
それならば、新品種の大豆がしっかり色づくまで待つ事も出切るでしょう。
湿田ばかりの我が社の圃場ではそんな事が出来ません。
100人の農家に、100人の事情があります。

国や県や農協が示す道は、そんな中でもマジョリティの為のもの。
少数派の事情は汲んでくれません。

それでも、会社が決めた道を突き進むのが僕の仕事です。

コーヒーとシロップ

今日から小麦田の耕耘の再開です

毎日、何だかんだと色んな機械で色んな作業。
飽きが来なくてネタにも困らなくて良いのですが、1番肝心な小麦の播種が進まない事には気が休まりません。

今日と明日で5haの面積を播種の予定。
僕が朝から耕耘し、午後からは後輩が播種を始めます。

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この地区は、地元から南へ5キロ程の場所にあります。
全体に40〜60aの大きな圃場が並んでいますが、地元よりも湿田で乾きにくい麦田です。
播種の日にちがここまで伸びたのも、その乾きにくさが原因です。

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耕耘して少し時間を空けると、土が乾いて播種の具合が良くなります。
その為には、播種とのタイムラグをキープし続けなくてはいけません。
明日の午前中までに5haの耕耘を終えるのが理想です。

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堂々と圃場内に存在する電柱の支線。
こんなの1本でも作業効率は割と下がります。

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昼に会社に戻る前に、朝に耕耘した圃場の乾き具合をチェック。

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うーん。まぁイケるでしょ。
月曜・火曜と雨が降る予報です。どっちにしても播種するしかないのです。

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午後からの後半戦

普段は飲まない微糖のコーヒーなんか会社から持ってきました。
どうにも甘くて駄目だなぁ。

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鳥たちも、餌を求めてスタンバイ。
アオサギ、カラスに加えて今日はケリもいます。
春先はつがいで巣を作るケリも、この時期は5〜6匹の群れで行動します。
兄弟なのかな?とも考えましたが、ケリの産む卵は一度に1〜4個くらい。
数が合いません。

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本日の耕耘の目標面積まであと60a。
これなら3時に少し休憩出来そうと思っていたら

サーフロータリーが壊れました!

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ドライブシャフトが回っているのに耕耘爪が回らないのです。
ギアボックスかチェーンが壊れたようです。

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予定がーー!予定が狂ってしまう!

イセキに修理を要請し、会社でTJV983とTJV75を入れ替えて来ました。
3時に休憩出来ると思ったのに……

しかしTJV75が担いでいるロータリーは、MXR2410。
ふつ〜のロータリーです。

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浅く素早く耕耘するサーフロータリーなら時速4.2〜4.8kmのスピードで耕耘可能ですが、普通のロータリーでサーフに近い仕上がりを目指すなら
時速2.0〜2.5kmが精一杯。

これは全然進みません。

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サーフロータリーと比べると半分のスピード。
(文字通り)日が暮れてしまいます。

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予定していた耕耘を30a残して今日は終了。

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サーフロータリーはイセキの営業所に引き取られて行きました。
直るのは来週になるそうです。
明日もこのロータリーで耕耘するしかありません。

文明の利器サーフロータリーの有り難みを噛み締めた夕暮れでした。





汎用コンバイン・天国と地獄

先週から中断していた隣町の営農の除草剤散布にやって来ました

農薬散布を反対する近隣住民のクレームでストップしていた場所です。
営農組合と農協を交えて話をした所
『事前に告知があれば散布しても良い』
という事で折り合いがついたそうです。
いやぁ、よかったよかった。

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という訳で、残った2.5haの散布です。
まぁ何の事はない面積。
10時半には終わってしまいました。

「すぐ終わって良かったですねぇ」

と営農役員さんに言うと

「ホントは先週終わってたんだけどな」

と苦笑いされました。

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名残り惜しさのカケラもなく撤収。
心残りがひとつ消えました。

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午後からは大豆刈りです

今年は良い感じかと思ったら、猛暑と秋の日照りで草の勢いに負けてしまいました。
そのあと、連続の台風に倒されて散々。
大豆って一体なんなんでしょう……
米農家が片手間でやるには手間がかかり過ぎです。

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農協の払い下げの汎用コンバインHC300。
何年前の機械でしょうか。

当たり前解説『汎用コンバイン』
収穫機コンバイン・バーベスターは、大きく分けて2種類あります。
1つはお米を刈る『自脱型コンバイン』。日本人の皆さんが普通に思い浮かべるコンバインです。
もう1つが『汎用コンバイン』。『普通コンバイン』とも言います。
このコンバインは主に、豆・麦・蕎麦を刈るのに使われます。
世界的にはコンバイン・ハーベスターと言えば、後者の汎用コンバインを差すのが一般的です。

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コックピットは一応、いつもの稲刈りで乗っているJAPANとほとんどおんなじ。
しかしながら、貧相な足回りに隙間だらけのキャビン。
まったく天国と地獄ほどの差があります。

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大豆の倒伏は、はっきり言ってあまり刈れません。
無理矢理すくって刈る事は出来るのですが、そうすると土を混入させてしまいます。
脱穀機やタンクで土が付着した豆は価値が下がってしまうのです。

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30a1枚刈って、やっとグレンタンクが満タン。
やっぱりあまり良い出来じゃないなぁ。

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この汎用コンバインのグレンタンクは、JAPANのグレンタンクよりも遥かに小さいので、後ろ窓の視界は良好。

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しかし、両側のアブソーバーが壊れてるので、勝手に閉じて来てガンガン頭を打ちます。
ええい!ポンコツめ!

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それでも、なんやかんやと快調に刈っているつもりでしたが、毎年恒例トラブル発生。
クローラーの前ローラーが砕けてしまいました。
前傾に荷重がかかるとクローラーがたわんでスプロケットが空回りします。
もう足回りはボロボロです。
冗談じゃねぇやい。

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速やかに圃場を脱出。
イセキに入院中のもう1台の汎用コンバインの部品を流用する事になりました。
どちらにしても明日の大豆刈りは厳しいかもしれません。


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大豆は全部で4〜5haだったと思います。
こうなると刈り終わるのはいつになる事やら。
このコンバインあんまり楽しくないから、早く終わらせたいんだけどなぁ。

呪いのコンバイン

うるち米の稲刈りも今日で終わりです

社長は西のお客の田んぼへ
副社長は北に点在する自社の田んぼへ
そして、若社長と僕は直播田の稲刈りにやって来ました。

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苗作りも田植えも要らない夢の農法とされた不耕起V溝直播も、長年続けるとこの残状。
移植よりも耕耘の工程が少ない上に、代かきもしません。
元々が乾きやすい圃場に行う農法なので、草が増えすぎてしまうのです。

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直播田はデコボコしていて刈りにくいです

農家によっては直播前の圃場作りに手間をかける所もありますが、我が社の直播田はサーフロータリーの一発耕耘に鎮圧をかけるだけのやり方。
代かきしないので稲刈りで荒らすと直りません。

ちくしょー!誰だ去年稲刈りした奴は!?おれだ!

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草は多かったものの大した苦労も無く、反対側から攻めていた若社長と合流。
うるち米の稲刈りはあっさりと終了しました。

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午後からはモチ米の刈り取りです

先週掃除した社長のHJ6120の出番。
もう1900時間も稼働したオンボロ歴戦の勇士です。

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倒伏した圃場も含めて1ha程あるアカモチ(というモチ米品種)を、今日中に刈り終わらないといけないので、昼食を食べて即稲刈りを開始しました。

即!壊れました!

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えーっとですね、アカモチってのは背丈の高い品種なのですよ。
そのくせモチ米の藁ってのは柔らかいもんで、湿気た圃場は良く倒伏するんです。
この1枚目の圃場も一面倒伏していました。
いつも刈っている『あいちのかおり』よりも20cm近くも長いアカモチの倒伏株を、縦に咥え込んでしまったのが一応の原因です。


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それに加えて、コンバインは1900hのロートル。そこら中ガタが来ています。
複数台コンバインを所有する農家は基本的に、サブ機をモチ米専用機とします。

モチ米専用機とは、言わばコンバインの最後の御奉公。

モチ米刈り中には大なり小なり故障に見舞われるものです。

今回は大です

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漕ぎ深さ調整チェーンが切れてしまっています

(これって切れるんだ…。)
縦に入った倒伏株が詰まって、1番長い右搬送のチェーンが脱線しました。
脱線したチェーンに、漕ぎ深さ調整チェーンが完全にロックされて切断。
こんなの絶対おかしいよ。


たまらずイセキに来てもらいました

千切れた漕ぎ深さ調整チェーンを外すと、引っかかっていた右チェーンも曲がって使い物にならない事が判明。
営業所から右チェーンも持ってきてもらう事になりました。

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午後1時に壊れたコンバインが、再び圃場に入ったのが午後4時。
1ha刈るなんて夢物語です。
せめてこの倒伏圃場だけは刈り終えたいと思いました。

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無理でした!

追い刈り方向でも数メートル刈ると脱穀機手前で穂先先行になり、脱穀機に入る前に詰まってしまいます。

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イセキの人と2人で一生懸命に原因を探ると、漕ぎ深さ調整チェーンのギアのキーが飛んでいました。
『キー』または『ピン』なんて呼ばれる物で、負荷がかかったギアを守る為に先に壊れる安全装置です。

そこから修理に更に1時間。
コマを直して試しに数メートル刈って、今日の稲刈りは断念しました。

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真っ暗な車庫にコンバインを収めると、どうしようもないやるせなさと疲労感に包まれました。

なんの成果も!!得られませんでした!!




共食い整備のリフレイン

台風一過の朝。

まだ強い風が残っています。
大豆はやや倒れましたが無事です。

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ブロッコリーも少し曲がっています。
大きくなってから倒れてしまうと、花蕾の軸が曲がって育ってしまいます。
この大きさなら大丈夫かなぁ。

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今日の稲刈りは地元のハツシモ刈りからです

ハツシモは岐阜のお米で、大粒で背の高い品種です。
『初霜』の名前の通り晩生に収穫します。
背丈があるのに茎は柔らかいので、台風が来るとすぐに倒伏してしまいます。

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先週はカチカチに乾いていた圃場も、あっという間に湿田に逆戻り。
倒伏圃場を無理矢理長わら残しすると、強烈に掘ってしまいました。

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倒伏圃場を刈るのに大切なのは、バリカン周りをマメに掃除する事です。
バリカンの上に藁ゴミや泥が乗ると、稲の脱穀機までの搬送が滞り詰まりやすくなります。

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各地に点在するハツシモ田んぼを移動しつつ刈り進んでいきます。
大小合わせて8枚。

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ハツシモ稲刈りが終わってからは、自社の『あいちのかおり』刈りに移行です

自社の30aサイズの圃場が多く並ぶ地域です。
朝から若社長と副社長が先行して刈っています。

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70a程刈った所で、刈り取り部からの異音に気付きました。
嫌な予感がしました。

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あー!またバリカンのクランクベアリングが壊れてる!

先週左側が壊れたのを直して、今度は右側です!

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ちなみに先週壊れたのがコレ。

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先週壊れた時には、実演機を使っていて暇にしている社長号のHJ6120から部品を拝借しました。
イセキに連絡を取るとちょうど工場長が今うちの会社で、先週に社長号から拝借した部品を取り付けている所でした。

結局そのまま社長号の右クランクを外して持ってきて貰いました。

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修理をしている間にも、イセキの工場長にはひっきりなしに電話がかかっていました。

インカムで電話応対をしながら修理していく工場長を見て、
「農機屋さんってのは何て大変な仕事だろう」と関心しました。

工場長は迅速に修理を済ませてくれましたが、その後は結局1枚しか刈れませんでした。

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あぁ、今日1日でコンバインがずいぶん汚れました。
外側はまだしも、倒伏湿田を刈ると脱穀機内部が汚れます。

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会社に戻ると、何故かまたイセキ工場長が居ました。
社長が使っている実演機のコンバインのボルトが外れていたので取り付けに来たそうです。

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帰り際、徒歩通勤の僕を
「家まで乗せてってやるよ」
と送ってくれました。

「ありがとございます。またコンバインぶっ壊して呼ぶわ」

工場長
「呼ぶなアホ!」
プロフィール

タケトラそう

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